庭木の手入れをしようと思ったとき、「コメリで頼める庭木剪定サービスって実際どうなの？」と疑問に思ったことはありませんか？
ホームセンターで気軽に依頼できる反面、料金の相場感や仕上がりへの不安から、どこまで任せて良いのか迷っている方も多いはずです。
この記事では、植木業者として現場に立つ筆者がお客様から実際に寄せられる質問を踏まえ、コメリの庭木剪定サービスの特徴・料金・メリット・注意点を業者目線で網羅的に解説します。
一般的な造園業者との違いや、どんな人がコメリに向いているのか、逆にプロの植木屋へ依頼すべきケースなども分かりやすくお伝えします。
「1本だけサッと切ってほしい」「とりあえず軽く整えてほしい」という方には便利なサービスですが、「樹形づくり」「毎年の開花を考えた剪定」「高木の強剪定」など専門性の高い作業になると向き不向きがはっきり分かれます。
初めて剪定を依頼する方や、費用を比較して検討したい方は、ぜひ最後まで参考にしてください。
コメリの庭木剪定サービスとは？
コメリはリフォーム部門を通して、庭木の剪定・伐採・草刈り・消毒など、庭のお手入れに関する幅広いサービスを提供しています。
依頼方法は店舗またはオンラインで、見積もりから作業までの流れが分かりやすく、初めてでも申し込みしやすい点が特徴です。
ただし実際の作業は、コメリの社員が行うのではなく提携する地元の業者（造園業者・シルバー人材センター・個人事業主）が担当します。
そのため、
・作業の丁寧さ
・剪定の技術レベル
・仕上がりの美しさ
などは、実際に派遣される職人によって差が出ることがあります。
業者側の立場としても「コメリ経由の案件は軽剪定が中心で、本格的な樹形づくりまで求められないことが多い」という声をよく耳にします。
料金は高い？安い？剪定費用の相場比較
コメリの料金目安
店舗や地域によって価格は異なりますが、
・3m未満の庭木 → 3,000円台〜
・中木（3〜5m） → 1万円前後〜
・高木（5m以上） → 1.5万円〜3万円程度
が一般的な目安です。
また、ゴミ処分費や追加作業量によっては追加料金が発生します。
一般的な剪定相場
造園業者による一般的な料金相場は以下の通りです。
・低木（〜3m）：3,000〜8,000円
・中木（3〜5m）：8,000〜15,000円
・高木（5m〜）：15,000〜30,000円
比較するとどうか？
結論として、「軽剪定」なら相場内〜やや高め、「本格剪定」なら割高になりやすいという印象です。
コメリは依頼しやすさや明朗会計が強みですが、職人の指名ができないため、樹形のこだわりや繊細な剪定になるとプロ業者のほうが技術面で有利です。
コメリの剪定サービス4つのメリット
1. とにかく依頼が簡単
ホームセンターで受付できるため、「思い立ったらすぐ依頼できる」手軽さが大きな魅力です。
2. 料金が明瞭で安心
定額料金が中心で、剪定が初めての人でも予算が立てやすい点が支持されています。
3. 庭木1〜2本から気軽に頼める
本数が少なくても依頼しやすいのはホームセンター系ならでは。
4. 提携業者が多く、比較的対応が早い
地域の職人を割り振るため、予約が取りやすいケースもあります。
コメリに依頼する際の4つの注意点
1. 担当する職人によって仕上がりが左右される
外部委託である以上、技術レベルは均一ではありません。
2. 対応範囲は軽剪定がメイン
形を整える、枝を少し透かす程度なら問題ありませんが、強剪定・高木剪定・特殊伐採など高度な作業は断られることも。
3. 樹種ごとの専門知識が必要な木には不向き
ハナミズキ・モミジ・松など、剪定の仕方で花芽や健康状態が大きく変わる木は業者推奨。
4. 追加料金が出やすい
ゴミ処分、高所作業、剪定量が多い場合などは割増が必要になることがあります。
事前に「どこまで料金に含まれるか」を確認するのがポイントです。
コメリの剪定が向いているケース・向いていないケース
向いているケース
・庭木1〜2本だけ軽く整えたい
・料金をできるだけわかりやすくしたい
・とにかく手軽に依頼したい
・庭木の種類にこだわらない簡易な作業
向いていないケース
・花芽を残したい、開花を増やしたい
・毎年の美しい樹形づくりをしたい
・高木や特殊作業が必要
・以前切りすぎて樹形が乱れた木を整えたい
この場合は専門の植木屋・造園業者が圧倒的に適しています。
業者目線：ホームセンター系サービスのリアルな特徴
ここからは、お庭番守としての本音です。
技術のばらつきが大きい
コメリ経由案件は業者の指名ができないため、「どのレベルの職人が来るか」は運の要素が強くなります。
マニュアル的な剪定になりやすい
時間と料金が決まった依頼のため、木の個性よりも作業効率を優先しがちです。
本格的な樹形づくりには向かない
花芽を残す、重心を整える、将来の成長を見越して枝を選ぶ、こうした専門的な剪定は造園業者のほうが圧倒的に適任です。
高木・特殊作業は専門業者の領域
安全対策・ロープワーク・伐採技術は業者ごとの差が大きく、ホームセンター経由だと対応不可になることもあります。
自分で剪定できる？プロに任せたほうがいいケース
自分で可能な範囲
・樹高2〜3mまで
・軽い枝透かし
・枯れ枝の除去
プロが必要なケース
・脚立以上の高所作業
・ハナミズキやモミジなど専門的な剪定が必要
・越境枝の処理
・花付きが悪く改善したい
・前回の剪定で形が崩れた木
木は一度切りすぎると元に戻すまで数年かかるため、迷ったら業者への相談がおすすめです。
まとめ｜コメリは「軽剪定・気軽な依頼」に最適なサービス
・料金は相場内〜やや高め
・依頼の手軽さ・明朗会計は大きなメリット
・技術力は担当業者に左右される
・専門剪定や高木作業は造園業者が確実
・「少量だけ」「今すぐ整えたい」人には最適
剪定は、木の健康と美観、そして来年以降の成長に大きく影響する作業です。
目的や予算に合わせて、ホームセンターと専門業者を上手に使い分けてみてください。
